脳神経内科

医師紹介

舟川 格 (I.FUNAKAWA)

専門:内科・脳神経内科

特長・特色

脳神経内科は頭痛、てんかん、認知症、パーキンソン病、脳卒中などの病気を診療する内科の一部門です。うつ状態など心の病気は精神科・心療科が専門とする領域ですので、脳神経内科では対象外になります。しかしときに混同されることがありますので、従来神経内科や脳神経内科と病院ごとに異なって標榜していた診療科名を、日本神経学会は「脳神経内科」という科名に統一することを推奨しています。診断の基本は昔ながらの問診や診察ですが、状況に応じて専門的な検査を追加して治療に結びつけます。

ごく簡単に代表的な症状(患者さんの訴え)を説明します。

手足がふるえる

ふるえを来す病気としては本態性振戦(老人性振戦)が多いです。ふるえがあればパーキンソン病ではないか?と心配になって来院されることがありますが、これらの病気のふるえの性格は全く異なります。また内科の病気でもふるえが出ることがありますので、採血などを行うことによってどうしてふるえが起こるのかの見極めが大切です。

手足がしびれる

「しびれ」を訴える患者さんは多いのですが、人によって「しびれ」という症状の意味は異なります。感覚系の異常を訴える人が多いですが、中には力が入りにくいことを「しびれ」と表現される人もおられます。さらに「しびれ」を呈する原因もさまざまです。整形外科的な病気もあれば、糖尿病などの内科疾患によることもあります。

力が入りにくい

この症状も患者さんによって様々な意味で訴えられます。例えばパーキンソン病の患者さんは筋力はあるのにしばしば「力が入らない」と言われます。手足の筋力の低下は、脳から筋肉に至るまでどこの部位でも起こりえます。そのため慎重に診断を進める必要があります。

頭が痛い

脳神経内科の中では最も多い症状です。頭痛にはいくつかのタイプがありますので、それぞれに応じた薬の選択が必要です。市販薬が効くことも多いと思いますが、頭に何か病気が潜んでいないか、一度調べておくことは大切です。

物忘れ

年を取ることによって記憶力は残念ながら低下していきます。これは正常な加齢現象です。一方で認知症という言葉が近年マスコミでよく取り上げられます。私が大学を卒業したころはアルツハイマー病はまれな病気であると考えられていましたが、最近はその病名を多くの方がご存じで隔世の感がします。しかし認知症=アルツハイマー病ではありません。高齢発症のてんかんや内科の病気でも一見認知症のような症状を呈することがあります。

歩きにくい

関節の障害によって歩きにくくなるのは整形外科の病気であることが多いのですが、歩き始めが難しかったり、フラフラしたり、足に力が入らないために歩きにくくなる場合はパーキンソン病や小脳の病気、筋肉の病気などが潜んでいる可能性があります。

以上、脳神経内科が扱う代表的な症状を簡単にご紹介しました。気になる症状がありましたらお気軽に受診してください。特殊な検査が必要な場合は、専門病院に紹介させていただきます。